和(なごみ)手帳

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今日は月一度の定期受診。放課後ノリを迎えに行き、新しい車椅子を先生たちにお披露目したあと成育へ。

今日は総診M先生の診察のみ。ノリのここ一ヶ月の様子を伝え、診察してもらい、相談事やちょっとした世間話を経て次回の予約と処方箋、すべての過程がすんだあと、先生が医療用PHSで「○○の説明をしますので」と看護師さんを呼んだ。

そこで説明があったのが、「和(なごみ)手帳」について。「医療的ケアを必要とする重症心身障害児の、医療・介護・リハビリ情報共有のための連携手帳」を今後作成するにあたり、協力・検討してほしいとのこと。研究期間は2011年8月1日~2012年1月31日で、まだ必要事項を書いた用紙をクリアファイルに挟むタイプのものだが、その試行期間を経て、もっと洗練されたものにしていくということらしい。

以下、保護者向け説明書より転記。

  1. 研究の意義・目的
  2. 医療的ケアを必要としながら在宅で過ごされているお子さんは、個々の状態が様々であり、また医療的ケアや介護について、個別の対応や注意が必要となります。また体調不良で主治医以外の医療機関を受診されたり、また短期入所を利用されたり、いくつかの医療機関や教育機関等の利用をされると思いますが、その都度お子様の状態やケアの状況につき要点をまとめて伝えていくことが難しいと感じられることもあろうかと思います。
    医療者にとっても、特に救急などの際に、普段の状態がわからないと治療が難しくなることがあります。そのため、今回医療連携の際にその子の状態を一目で把握できる情報連携ツールの開発を検討しております。
    救急の場面や他施設受診の際にこの手帳を利用していただき、よりよい情報共有の方法を検討することを目的としております。

やっと医療の側からこういう発想が出てきたか、という感想。ありがたい試みである。この連携手帳があれば、救急で受診したときでも普段どのようなケアが必要なのかがすぐにわかり、受け入れる医療機関も保護者もあたふたせずに済む。震災以降、必要性があると判断されたのだろうか。ただ、障害児すべてではない。「医ケアがあるから」医療の側から声が上がったのだろう。とはいえ、ここはノリのような医ケアを必要とする障害児のために、大いに協力・検討していきたいものである。

診察中、おとなしくしていたノリは、この「和(なごみ)手帳」の説明のときはやたらと「んっだー!」「アー」と声を出していた。「いいね!私もそれ必要だと思う!」なんて意見言ってたりして。